独立独歩の人、キム・ジョンヒョンは唯一無二の K-POP アイドル【後編】『i-D(USA)』160621
こんばんは。わたしの住む北米の片田舎では、今日も雪が降りました。この街では桜が咲くどころか、ありとあらゆる木々が茶色。まだ春は来ません。リスが冬眠から目を覚ましたけど、起きてしまったことをちょっと後悔したみたいに、あてもなく地面をウロウロしています。
でも、おかげで、心置きなく "Before Our Spring" をぐるぐるできるかな、なんて。
さて、今日は前回につづき、ジョンくんの創作過程に迫った貴重なインタビューの後編をお届けします。読んでいると、ときどき、ジョンくんのあのシャイな笑顔が目に浮かぶ瞬間があるんです。それがうまく日本語になっていればと祈るばかりです。
ではどうぞ!
※[ ]内は訳注です。
独立独歩の人、キム・ジョンヒョンは唯一無二の K-POP アイドル【後編】
テイラー・グラスビー『i-D(USA)』6/21/2016
数百万枚の売上を誇る K-POP スーパー・グループ SHINee のメイン・ヴォーカリスト、キム・ジョンヒョン。その彼が、初ソロ・アルバムをリリースするにあたって、SHINee のこと、作曲や特筆すべきトラックについて、第一線で活躍しつづける秘訣について語ってくれた。
前編からのつづき。
― ソングライターとしての創作プロセスはどんなものですか? 眠りに落ちるときにメロディが聞こえてくるという作曲家もいますし、楽器をつまびけばメロディが浮かんでくるという人もいますが。
僕が他のアーティストに曲を書く場合は、最初にまずそのアーティストの曲をすべて聞いて、写真を全部見て、MVも全部見てから、その人について考えたジャンルやイメージを形にしていきます。[思いついた]メロディをスマホに録音するという手があって、僕も音楽を書き始めたころはそうすることが多かったんですが、最近は最初からスタジオにこもって、集中して制作する方が好きですね。
― スタジオではどんな様子なんですか? パパッと済ませるタイプですか? それともゆっくり順序立てて進めるほうですか? いろんなアレンジやミックスを試してみますか? それとも始めのうちからかなりはっきりしたアイディアを持っていますか?
曲にもよるんですが、最初から頭のなかにある程度のアウトラインはできています。そのアウトラインを完成させたあと、いろんな要素をまとめる方法をたくさん試してみて、それから最後に編集して響きを良くします。材料[バージョン]が多ければ多いほど、編集するとき選択肢が増えますから!
― 曲を書くときには、どの段階でこの曲は自分に合っていないから人にあげようと分かるのでしょうか? ほかのアーティストがあなたの楽曲を自分ものにしていくのを見て、どんな気持ちですか?
僕はいつも、それが SHINee のための曲なのか、自分の曲か、ほかのアーティストの曲か、曲を書く前にある程度決めてしまうんです。ほかのアーティストが僕の書いた曲を歌って命を吹き込んでくれるのを見るのは、本当にありがたい瞬間です。いままでもずっとそうでしたし、これからもそうだと思います。
― このアルバム(좋아/She Is)にはずば抜けた曲がいくつも収録されていますが、アーティストとして本当に大変だったのはどの曲でしょうか。
“Dress Up” は大変だったと言わなきゃいけないと思います。いままでやったことがないEDM なので。ステージでやるのはきっとすごく楽しいはずです。
― このアルバムの一部(“Moon” “Orbit” “Aurora”)をファンのみなさんが「宇宙三部作」と名付けていますね。宇宙というテーマを入れようという意図があったのでしょうか? これまでにも SHINee の「君と僕の距離(Selene 6.23)」を書いているので、宇宙や月からインスピレーションを得るのは初めてではないですよね?
実は、宇宙についての話を書いたつもりはないんですよ。ただ、去年から宇宙についての文学にすごくハマっているのは事実なんです。だから、アルバム制作中にきっとその影響が出てしまったんだと思います!
― “Moon” など(特にパープル・レイン期の)プリンスを感じさせる瞬間がありますよね。プリンスの音楽に影響は受けているのでしょうか?
プリンスは大好きです。ジャミロクワイも本当に好きで、たくさん影響を受けています。もしテイラーさんがそんなふうに感じてくださるなら、大変な名誉です。
― SHINee は先月(2016年5月)デビュー8周年を祝いましたが、こんなに長くつづくグループは少ないですよね! これほど長くつづけられた鍵は何でしょうか?
僕らはみんな、相手を傷つけたり気まずくさせたりするのが嫌いなんです。だから、仲はすごく良いんですけど、いつでもお互いの空間を尊重していますし、相手の気持ちも考えようとしますね。
― K-POP の世界で8年というのは長い時間ですね。この期間に業界に何か変化があったと感じますか? たとえば人気を得たり保ったりするのが簡単に/難しくなっている、とか。2016年にデビューするとしたら、何が心配ですか?
うーん、この業界で成功するのにデビューの時期や形態[ソロかグループか]といった要素は重要ではないと思います。結局、違いを生むのはその人の才能じゃないですか。僕が2016年にデビューするとしたら、自分がデビューしたとき[2008年]と同じことをきっと考えるでしょう。どうやったら自分の音楽的スキルや才能を常に伸ばしていけるか、ということを。SHINee がデビューしてからの年月のあいだに、自分が一歩ずつ音楽的に成熟してきたと信じたいですし、これからも、自分がなりたいと夢見てきたミュージシャンになれるよう、全力を尽くしていくつもりです。
― 8年間で本当にたくさんのことを成し遂げてきました。次のゴールは何でしょうか?
短期的には体重をあと5キロ増やしたいんです。曲を書くにもステージでパフォーマンスするにも、体力がいちばん大事ですから! でも、僕の唯一のゴールはいつだって、体も心も健やかでいることです。そうすれば、できるだけ長い間、愛する音楽を作りつづけて、ファンのみなさんに会いに行くことができますから。■
記事・写真出典 i-d.vice.com
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新米ファンなりにいろんな想いが去来するんですが、 ジョンくんが「좋아(She Is)」で自分のやりたい音楽ができたということ。できるだけ長い間、音楽を作り続けたい、ファンに会いにいきたいと言ってくれていたこと。
それを覚えておこうと思います。
同じ時期のインタビューではこちらの The Celebrity July 2016号のものが、内容も深いし、ジョンくんらしさが伝わってきて良かったです。
ちなみに、わたしが読んだ英訳によると、よく聞くのはMaxwell, Prince, Musiq Soulchild, D’Angeloなど。 "Aurora" はプリンスのことを考えながら歌った曲とのこと。確かに。
The Celebrity July 2016
via for you, jonghyun - a memorial blog 以下同。
この特集のお写真、みんなカワイイですよね!
この特集、シューティング風景もすごく可愛くて大好きなんです。
なんだかまとまらなくなってきたけど、今日もジョンくんが大好きでした。まる。