K-POP 界の物憂げな超大物スター、テミン【後編】『NME』190306
やっほ〜週末! ちょっと間があいてしまいましたが、前回につづき英国ロンドン発『NME』掲載のテミン独占インタビュー【後編】をお送りします。
※【前編】はこちらです。
K-POP 界の物憂げな超大物スター、テミン【後編】
テイラー・グラスビー『NME』3/6/2019
[前編からのつづき]
アルバム WANT はまさにテミンのサウンドそのものだ。たとえば “Artistic Groove” の脈打つようなシンセ音と軽やかな歌声のフック[訳注: ‘Artistic Groove, Groo Groove” の部分]。“Shadow” にはテミン好みの華麗なストリングスと壮大なサビが登場する。自分で曲を書かないとはいえ、テミンはデモが事務所に届いたその瞬間から制作過程に関わっている。「できるだけたくさんデモを聞いて、気に入ったものを選びます。それから、制作チームとその楽曲について議論し、残りの曲を選びます。その点について、ぼくはかなり徹底的にやる方ですね。そのとき注目しているのは、自分がその曲を歌ったり演じたりしてるところを思い描けるかどうかということです」
最初にレコーディングしたのは美しく控えめなピアノとヴァイオリン伴奏が印象的な、エモーショナルな曲 “独り言 Monologue” だった。その歌詞の主題は、喪失、悲嘆、そして手放すこと ――「ぼくたちの最後、君を失ったあの夜/後悔だらけの記憶の向こう/時間を巻き戻して……君にはもう触れることもできず/独り言を言うんだ/独り言、君のところに届いて/Walk with me (ぼくと一緒に歩いてよ)」 当然ながら、ファンたちはこの曲は MOVE 発表から2ヶ月後に27歳で急逝した SHINee のキム・ジョンヒョンに宛てたものではないかと話している。
テミンは Twitter[注: アルバム全曲紹介動画 “WANT Album Run Through”]で “Monologue” をレコーディングするときに試練を経験したと認めていたが、そのときスタジオで彼がどんな想いをめぐらせていたのかはわからないままだった。今回テミンは「歌っているとき、ひとりで部屋にすわっている自分の姿を、まるで第三者の視点から見ているかのように想像していました」 と教えてくれた。この感情を揺さぶる歌詞のなかで、特に自分に通じると感じた部分はあったのだろうか。「自分にとって特別、という部分を、ひとつだけ選ぶことはできません」テミンはシンプルにそう答えた。
2018年初頭、SHINee は4人で活動を続けることを決め、上半期に三枚のミニアルバム[※The Story of Light 三部作]をリリースした。テミン個人もまた、アルバム WANT の準備作業をしながら、日本版アルバム[※TAEMIN]をリリースし、全国32公演の日本ツアーを行った。過酷なほど仕事三昧の一年だったようにみえるが、テミンにとっては学びと発見の期間でもあったという。「いつも想像をはたらかせて、新しいものや、クリエイティブなヒントを与えてくれるものを探すように気をつけているんです。まだ他の人がやっていないことや新しいことをお見せできるように」
「ぼくが自分自身について最近発見したのは、以前よりも気楽にやれているということです。まわりの状況や環境に以前よりも対応できるようになったんです。たとえば、ふだんだったらすごく緊張してしまうようなこと」とテミンはいう。具体的にどんなことかは説明してくれなかったが「前よりもそういったことに対処できる力がついた」のだという。「ぼくはいつも自分の限界にチャレンジする人間だと思います。他の人と比較するんじゃなくて “テミン” の本当の姿をお見せしたいんです。いつも自分のアイデンティティは何なのか考えています。自分を表現したい。と同時に、それだけじゃなく特別でいたいし、ほかとは違っていたいんです」
2014年にリリースされたファースト・ソロ・ミニアルバム ACE では生意気で悪ガキ風の自信あふれる態度が、 “Pretty Boy” や “Danger” のような楽曲に表現されていた。それ以来、テミンの楽曲選びやパフォーマンスは成熟し、表現する感情の機微という点でも、サウンド的にも、広がりをみせている。そのことは、ダブステップ風ブリッジと、チャリチャリいうスネア・ロールに、さりげないバーバーショップ和声[Wikipedia参照]を組み合わせた 2016年の “Sexuality” さえ聞けば納得できるだろう。あるいは、最新作 WANT 収録の “Truth” でもいい。この楽曲は「愛」という言葉が陳腐になってしまったと感じたテミンが、偽りない正直さや誠実さのほうが愛以上の意味をもつことができるのではないかという考えを表現したものだ。
こうした創作上の成長や人としての成長は、自分よりも制作チームのおかげだとテミン本人はいう。「スタッフは本当に素晴らしくて、たくさんのことを学ばせてもらってきました。ひょっとしたら若くしてデビューしたおかげで、ぼくは人より吸収が速かったのかもしれません」 テミンは考えをめぐらせる。「以前はあまりにも若くデビューしてしまったことで、かえってプレッシャーを感じていたんですが、いまは感謝の気持ちのほうがもっとずっと大きいですね」
自分が達成し経験してきたことを振り返るとき、テミンは大人びた落ちつきを見せる。25年の人生で、たいていの人間より数多い浮き沈みを乗り越えてきたのだから、当然かもしれない。「たくさんの経験をさせてもらいましたし、アルバムもたくさん出しました。そのせいで、特殊なスポットライトや関心に晒されてきたのも事実です」 テミンは率直に認める。「ファンやお客さんはぼくに一定の期待をもっています。そういう期待があっても、ぼくは本当に楽しめていますし、活動中も楽しもうとしているんです。そして、もしまた機会をいただけるなら、絶対また新しいコンセプトを試してみたいと思っています」 将来を見据えてテミンはそう締めくくった。■
写真・記事出典 www.nme.com+++++++++以上+++++++++
いかがでしたか。読みがいのある記事で、個人的には気に入っています(うまく訳せてるかは心配ですが……読みづらかったらごめんなさい)。
"Monologue" についてですが、
実は、海外シャオルのあいだでは「"Monologue" ってジョンくんのことを歌った曲なのかな」という話はよく出ています(「どうしても思い出しちゃうよね」ってレベルの話です)。もちろん、そんなこと話すこと自体が無粋なんだから、テミンが認めてくれなくてもいいんです。キーくんの "I Will Fight" やオニュさんの "Shine On You" がそうだったように、感じる人が感じればいいことですよね? この記事のライターであるテイラーさんが、テミンが言葉少なになったところで話題を変えているのも、そういうことだと思っています。
ちなみに、テイラーさんは以前ジョンくんの単独ロングインタビューを担当したこともある方。それ以来、SHINee と良い関係がつづいていて、10周年のときには真心のこもった記事も書いてらっしゃいます(書くのがつらかったとも告白しています)。その彼女があえてこのデリケートな話題に踏み込んだのは、ただ単にプロ根性からだろうと思います。※彼女の記事はどれも良いので、いずれ訳しますね♡
さてさて、
ついにT1001101が始まりましたね。一枚だけ写真を。
出典 for shinee!
がっごええ!
安定の美しさ。これで動かれたら呼吸困難になる……。そして、一日目で早くもパンツを破ったそうで、そちらも通常運転 ←そういうトコ、本当に好き。
セットリストが出ていたので、貼ってみます。
なんて素晴らしいセトリなんでしょう。
特に Hypnosis ⇒ Monologue ⇒ Soldier の流れはその場にいたら号泣しちゃいますよね。しかも、新曲に SHINee 曲も入ってるし (இдஇ; ) Twitterで流れてくる写真や動画もことごとく素敵だし……いらっしゃる方がホントうらやましいです。楽しんできてください!
出典 SHINee official (Twitter) hhttps://twitter.com/SHINee/status/1106208495953600515ttps://twitter.com/SHINee/status/110620849595360
TAEMIN 2nd CONCERT 'T1001101' 첫 날!
— SHINee (@SHINee) March 15, 2019
함께 해 주신 여러분 감사합니다.
내일 또 만나요~!☺️🤩
_#태민 #TAEMIN #샤이니 #SHINee @shinee #TAEMIN_2nd_CONCERT_T1001101 #T1001101 pic.twitter.com/4tPz1r6hm7
コンサート・グッズのヴィジュアルも少し。
出典 Pudding via tumblr
心洗われる美しさだわ……
今週、世の中、暗い話題ばっかりだったじゃないですか。そんなとき流れてきた練習中のイテミンさん。最高に癒やされたよ!
テミン尊い。ありがとうテミン。 0515
どうかテミンさんが怪我なく、シャヲルさんたちと素晴らしい時間を過ごせますように!
できたら北米にも来てね。
みなさんも素敵な週末になりますように♡ ばいばーい。
出典 sh1nee
次回はテミンが男性性とメイクについて語った『allure (米国ニューヨーク版)』インタビュー190315 を和訳するつもりです。
*今回の記事を書いたテイラーさんのほかの担当記事はこちらでーす。