キツネをめぐる冒険

英語圏で SHINee を追いかける和訳アーカイブ

KEY自身による FACE 全曲解説【動画】『ビルボードUSA』190108

みなさま、こんばんは〜! 昨日、先にミノの情報をまとめてしまいましたが、新年早々キーくん周辺も騒がしくなってきましたね。

キーランドが韓国で開催とは! おめでとうございます㊗️ え、海外ファン受付(グローバルパッケージ)が10分で売り切れたってホント……?

 

さて、実は英語圏でも、1月8日付『ビルボード』誌でキーくんが動画インタビューにフィーチャーされているので、とりいそぎ和訳しておきたいと思います。

もともと“批評家に愛されるアイドル” SHINee は『ビルボード』に載ることが多いんですが、動画インタビューになるのはとっても珍しいんです。さっそく行ってみましょう〜!


KEY自身によるソロ・デビュー作 FACE 全曲解説

ステイシー・ナム
ビルボードUSA(K-Town)』1/8/2019 

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[記事部分 和訳]

作詞作曲のインスピレーションから「ぼくがやらなきゃいけない曲だ」と言わせた曲まで、SHINeeメンバーKEYがすべてを語ります

 

デビューアルバム FACE をリリースしたキーは、SHINee から成功裏にソロ・デビューした最新メンバーとなった[訳注:収録日はアルバム発売前の11/21]。この愛すべきボーイバンドのメンバーで『ビルボード』ワールドアルバムチャートの Top10 にランクインしたのはキーが3人目。さらに年末恒例のベスト曲リスト[原文和訳]にまで選出されて称賛を浴びている。

 

そのキーが忙しいプロモーション活動の合間を縫って、ソウルのおしゃれなイタリアン・レストランSection A のシェフ、ヴィットーリオ・コッキ氏が腕をふるった温かい冬の料理を前に、『ビルボード』と会ってくれた。手作りパスタや伝統的なイタリアンサラダをつつきながら、このシンガー・ソングライターがインタビュアー、ステイシー・ナムと語りあった動画をぜひ見てほしい。Crush をフィーチャーしたシングル “One of Those Nights” (デモを最初に聞いたとき「『この曲はやらなきゃならない曲だ』って思ったんです」とキーは語っている)やソユをフィーチャーしたシングル “Forever Yours”(「ソユが助けてくれたのでプレッシャーをそれほど感じずに済みました」)のこと、それからどの曲が海外ファンのための曲なのか、音楽ファンとしてキーの趣味にいちばん近いのはどの曲なのか、ぜひ自身で確認してみてほしい。

 

インタビューでいちばん胸を打つのは、アルバムの最後の曲 “This Life” のインスピレーションについてキーが語ってくれた場面だろう。2018年前半に10周年を祝った SHINee のキーや仲間たちにとって、ポップ音楽の世界でいまさらその力を証明してみせなければならないことなど、もうほとんど残されていないに等しい[=それほどの偉業を達成している]。だが、キーはこの曲で、自分がこの業界に残していくものは何なのか考えたのだという。

 

「ぼくが考えたのは『もし明日この仕事を辞めるとしたら、ぼくは何をあとに残せるだろう』ということでした。辞める理由が自分の都合だろうと、他の人の事情だろうと、もしこれを辞めなきゃならなくなったとして、ぼくはどんなことが言えるだろう?」とキーは回想する。「落ち込んだりイラついたりする代わりに、ぼくだったら『手紙を書いて置いていくね。引き出しに入っているから、よかったら開けてみて……。君にこれを残して、さよならするからね……』と。また笑顔になれるよということを伝えるために、きれいな贈り物をいくつか残して、去って行けるかなって。もちろん辞めませんよ! だけど、そういうふうに想像してみたんです」

 

インタビュー動画はこちら。

[インタビュー和訳]  

K  この部分が好きなんです。[One of Those Nightsの冒頭を歌いながら]はい手を叩いて。

S ワォ、そうやるのね、OK、OK!!

   

TRACK BY TRACK: FACE BY KEY

TRACK #1 ONE OF THOSE NIGHTS [FEAT. CRUSH]

S  最初の曲はもちろんCrushをフィーチャーしたタイトルソングだけど。これ、すてき~~~~! すてき~~~~~~~! ね?

K  タイトルソングとしてはファンの予想を裏切る曲を選びたかったんです。それで、ファンのみなさんはこういう曲をぼくがリリースするとは思っていないだろうと感じたんですよ。みんなが見たことがあるのは “Born to Shine” [2016年東京ドーム公演で披露されたソロ曲]とかレディー・ガガのメドレーだけだから、みんなたぶんそれと似た曲をやると予想してるだろうな、と。でも、ぼくはそういうことはしたくなかったんです。まぁ “Forever Yours” はポップな曲で、みんなが期待してたイメージに近いかもしれないけど。明るくて楽しい感じですよね。でもアルバムのタイトル曲でそういう[イメージ通りの]ことはしたくなかったんです。で、"One of Those Nights" を聞いたときに「これはぼくがやらなきゃいけない曲だ」と思ったんです。

 

 

TRACK #2 GOOD GOOD

K “Good Good” は "Born to Shine” の友達です。ちょっとダークというか。

S   あーなるほど。じゃあ、”Born to Shine” が好きで、このアルバムに入ってなくて残念っていうファンにはおすすめだね。

K   “Good Good” はステージでも披露する曲、そういう理由で選んだ曲です。聞いたときにこれはぼくが上手に表現できる曲だってわかったので。ぼくにはこなせる曲だとわかっていて、それで選んだんです。だから、テミンがしてくれたアドバイスのように “Good Good” はぼくがやりたい曲、 "One of Those Nights” はぼくがやらなきゃいけない曲だったわけです。この2曲はそうやって選びました。
[※このインタビューはもともと1時間のものが10分に編集カットされているので抜けてる情報が多いのですが、テミンからのアドバイスがあったようです。19/3/25追記 このときのテミンからのアドバイスについてはこちらを参照。⇒SHINee キー、料理をして新作音楽を語る【動画】#2 ソロ・デビュー編『iHeartRadio』190315

  

 

TRACK #3  HONEST

K "Honest” はアルバム準備の一番最初の段階でトラックリストに選んだ曲です。曲の雰囲気がすごく気に入ったんですね。Groove Armada とか Incognito みたいな……何が理由かわからないですけど……

S でも聞いた瞬間、あぁこれは自分の曲だって?

K そうそう。この曲はわりと唐突にもらった曲だったんですけど、でも聞いた瞬間に、あ、これはぼくがやらなきゃって。 

 

 

TRACK #4   FOREVER YOURS [FEAT. SOYOU]

K この曲はアルバム FACE のサンプル曲という感じです。テスト版というか。アルバムのプロモーションをする前に、「公式に活動を始める前に一曲、試しに出してみよう」って思ったんです。ぼく、お客さんを試してたんですよw。それで、サンプルとして披露してみました。「キーの明るくて楽しい面をまず見せてみよう。それでアルバムが出たときにはまたどういうふうに活動するか考えよう」って。

S 友達[ソユさん]と共演したから、ひとりでやるより気持ち的に楽だった?

K もちろん! ひとりで全曲歌うよりも、ソユが助けてくれるほうがプレッシャーも少ないですし、活動中もふたりで話したりできたし。だから、もちろん緊張はしましたけど、ソユがいてくれたから、緊張も少なく済みました。

 

 

TRACK #5  IMAGINE

K  “Imagine” は全編英語です。

S 海外ファンへのプレゼントだね。

K うん、まさにそうです。韓国語の難しさ、韓国語を学ぶ・話す大変さを知ってるから……だって、ぼくだっていまだに苦労してるんですよw 

S ハニー、ちょっとそれ釈迦に説法ってやつだよ。韓国語はね……その話、深入りやめようw でも、わかるよ、たしかに難しいよね。

K (笑) とにかく、ファンがみんなぼくたちの曲を歌いたがってるのはわかってるんですよ。だから、一曲くらい英語の曲…… あぁ、"Born to Shine" みたいな感じですよ! あれは日本公演でやったんですけど、もしファンがいっしょに歌いたいなら歌えるようにって、英語で歌った曲だったんですよね。いっしょに歌うには、韓国語ってちょっと難しいから、一曲くらい英語の曲があってもいいなと思ったんです。この曲は実験音楽っぽいところもあります。フックの部分にメロディラインがなくて、でも聞いていて楽しい曲。そう、海外ファンへのプレゼントみたいな感じです。

 

 

TRACK #6  CHEMICALS

K  “Imagine” と同じように実験的な音楽ですよね。想像したんです。DJフェスとか音楽フェスのDJになったつもりで、自分がDJするんだったら、どんな曲をかけるかな〜って想像して、"Chemicals,” “Imagine,” “Honest” ……そういったトラックが思い浮かんで、アルバムに収録したんですね。フェスでは披露してませんが、ソウルのファッション・ウィークでは披露しました。こういう曲はぼくの個人的な趣味にも合ってるんです。実験的で、「サビにメロディがなかったら、どうなるかな?」みたいな。そういうのが、ぼくのやりたいことをやらせてくれる曲なんですよね。それでアルバムに入れました。

 

 

TRACK #7   I WILL FIGHT [FEAT. VINXEN]

K この曲はアルバムに入れるべきかどうかですごく悩んだ曲でした。

S 入れてくれてすっごく嬉しいよ。つづけて!

K この曲をデモで最初に聞いたとき、歌詞の一部が頭にぱっと浮かんだんです。そして、自分の中で「おまえはこの歌詞を書かなきゃいけない」って声が聞こえて。誰かの声で「この歌詞を書かなきゃだめだ」って言ってるのが聞こえたんです。「もう歌詞がおまえの頭に浮かんだんだから、書かなきゃ」って。それで世界に向かって、友達やファンのために、書いたんですね。ぼくが伝えたかったメッセージはすごくストレートで「君のために戦うよ、君のために生きるよ」ってことです。そのメッセージを含んでる以上、アルバムに入れないわけにはいかないかなと思いました。本当に伝えたい言葉を曲を通じて言っているわけだし、多くの人たちにそれを受け取ってほしいと思ったから。それでいろいろ考えたあげく「もう、アルバムに入れよう!」と決めました。

 

 

 

TRACK #8   EASY TO LOVE

K  “Easy to Love”……タイトルは「恋するのは簡単」っていうんですけど、曲は「ぼくは恋するのが簡単な人間じゃない」って言ってるんです。最近こういう人がいるじゃないですか。デートはしたいけど、家を出るのは面倒くさい。そう言うとちょっと単純化しすぎなんですけど、でも、これは恋は難しいことだと感じてしまう若者のストーリーになっています。この曲はいろんな方のアドバイスが入っている曲で、ぼくひとりで歌詞を書いたわけじゃないので……何人かの人たちのストーリーをまとめあげて、ひとつの曲になっています。

 

 

TRACK #9   THE DUTY OF LOVE

K  これは友達の話なんです。

S そうなの? 友達にはネタにさせてもらったよって言ったの?

K もちろん言ってませんw

S あら。OK、OK。謝辞のコーナーにインスピレーションをくれた友達に感謝をって書いたらいいのに。

K あー、でも本当に面白い話で、こいつがぼくのところに来て「付き合ってると大変なんだよ。あれもこれもやんなきゃいけないし、あれも段取りしなきゃいけないし、これをしなかったら彼女がすごく怒るし。でもあの子がすっごく好きなんだよ」ってぼくに言うわけですよ。もう、愛しいのか憎いのか、どっちかにしろよって!

S だよね、だよね。でも、ほら、ラブとヘイトの境界線ってすっごく微妙だもんね。

K ですよね。だから「これが実態なんだな」って思って。「あー、いらつく、むかつく」って言ってても、恋をしてるから本当にいらだってるわけじゃなくて、もっと泣き言っていうんですかね。だれにでも言えることじゃないから友達にそれを言ってくるんですよね。そういう話なんです。

 

 

TRACK #10  THIS LIFE

K 「もしぼくが明日仕事を辞めなきゃならなくなったらどうだろう」それを想像してみたんです。もしこの業界を離れなきゃいけなくなったら? そのとき、ぼくは何をあとに残せるだろう? 辞める理由が自分の都合だろうと、他の人の事情だろうと、もしこれを辞めなきゃならなくなったとして、ぼくはどんなことが言えるだろう? 抽象的ですけど、それを思い描いてみたんです。落ち込んだりイラついたりする代わりに、ぼくだったら「手紙を書いて置いていくね。引き出しに入っているから、よかったら開けてみて。お気に入りのジーンズを君のために引き出しに残しておいたから、機会があったら開けてみて。君にこれを残して、さよならするからね。バイバイ」って言うかな、と。そんな気軽な意味です。手紙やジーンズは、ぼくはまた笑顔になれるよということを伝えるための、ただの比喩です。ぼくはきれいな贈り物をいくつか残して去って行ける。もちろん辞めませんよ! ただの想像だから。

S それ超さみしいじゃない! 超泣きそうなんだけど。こんな曲、ぜったい二度と書かないでよ!

K いなくならないよ! だけど想像してみただけです。

S あたし、想像するのもイヤだよ!!

K ハアッハッハ![出た、キー笑い]

S あたし、もうだめ。このインタビューのあと、二度とトラック#10聞かないから。だってアナタがどっかに行っちゃうなんて、ぜーったい想像したくないからね!

[ふたりダンスしておしまい]


KEY 키 '센 척 안 해 (One of Those Nights) (Feat. Crush)' MV

 

+++++++++以上+++++++++++

 

 

いかがでしたか〜? 英語だからインタビュアーもカジュアルで良い雰囲気ですよね。

英語圏シャヲルはこのインタビュー最後で「絶対やめないで」とキーくんにわめいてるステイシーさんに「他人とは思えん」と大共感中(笑) このステイシーさん(SHINeeの英語インタビューをよく担当されてる方)のインスタ、2枚目が面白いです。憧れのアイドルと2ショット理想VS現実になってます。

 
 
 
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さて、インタビューですが、個人的に面白かったのはやっぱり "This Life" について詳しく語ってくれたところでした。ちょいちょい聞こえては来てたんですが、やっとはっきり分かったんです。

「もし業界を辞めなきゃならなくなったら」という仮定の話だったんですね。

たとえショービジネスを離れることになっても、そこでキム・キボムが全部終わってしまうんじゃなくて、人生はつづけられる。美しい贈り物(手紙やジーンズ)だけ残して、そこを去って、「このたったひとつのライフを生きて」いく。ぼくはまた笑顔になれる。そういう歌だったんですね。。
ここんとこ、キーくんが「キーサンタがやってきた」やキーランドで何度も何度も同じ話をしてたじゃないですか。
韓国のサイン会に日本人のファンが来てくれて、「キーくんはいつも『もっと良い僕たちをお見せできるようにがんばります』って言ってくれるけど、がんばらなくていいから、そのままでいいからね」って言ってくれて、「うえーん」って泣きそうになったって。
キーくんは笑い話にしてたけど、本当は、泣きそうになってしまうくらい「完璧じゃなきゃいけない」ってプレッシャーがあったってことですよね。"Sunny Side"  にもそういう歌詞があるから、きっと SHINee はみんなずっとその重圧と戦ってきたんだと思います。だからこそ、あの完成度のステージを続けて来られたんだろうけど……でも、完璧さを追い求めてギリギリまで自分を追い込んで崖から落ちてしまうんじゃなくて、ショービジネスができなくなったら絶望してしまうんじゃなくて、そこからだってまだ人生がある。きっと生きていける。笑顔で。
もちろん本当に辞めるわけじゃないけど!!←大事w
 

でも、いざそうなったとしても「生きていく」。

そんなふうに言ってくれるキーくんはわたしの希望です。

だって、生きていてほしいよ。完璧じゃなくたって。ショーができなくたって。生きててくれる方が大事だよ。

あぁ。

 

 

いろいろ言葉にならない想いが去来する……。

 

 

 

さて、そんな素敵なキム・キボム氏のKEY LAND韓国版ですが、これが <THE AGIT> 公演のため各回お客さんが「たった800人」と聞いて、ワタクシひっくり返っております。だって、なんならそのへんの中学高校の体育館より小さくない? そりゃ激戦になりますわ……。「AGITって何語?」って思ったんですけど、カタカナでいう「アジト」なんですね。隠れ家的な? それで800人かぁ。

 

2015年にこの <THE AGIT> が始まったときのトップランナーがジョンヒョンの The Story 公演。そのときのポスターと並べてくれた方がいて……これは泣きますよね。 お膝に穴が開いたジーンズも、白いペンの落書き風装飾も、立派なトリビュートになってる……。

 

外の世界に騒々しい噂が飛び交っても、キーランドは夢の国 SHINee World の一部です。どうかキーくんとラッキーな参加者のみなさんにとって素晴らしい時間になりますように! ジョンくんも観に来て、キー姫を見守ってね。

 

 

あぁ、夢でいいからキーランドへ連れて行って……。おやすみなさい! 

 

 

   

 

☆今日のおまけ

年末年始にクリップしたキーくん記事、貼り付けておきます〜! 

★KEY LAND日本版レビュー

★出演映画情報

★インタビューいろいろ


 

 

 

 これ、キーくんがメチャかわいくてオススメ!

 

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